大判例

20世紀の現憲法下の裁判例を掲載しています。

最高裁判所第三小法廷 昭和32(あ)379 判決

主 文

本件上告を棄却する。

理 由

弁護人片寄秀の上告趣意について。

論旨は、売春婦を抱え売春せしめることを業とするものが処罰の対象とならない

のに売春婦を周旋する者が処罰せられるのは憲法一四条に違反すると主張する。し

かし前者も昭和二二年勅令九号二条によつて処罰せられるのであるから、論旨はそ

の前提を失い採用することができない。論旨はまた所論求職者が求人者と直接契約

を締結する場合と周旋人に周旋を依頼する場合とにより差別扱いを受けるのは不合

理だとも主張しているが、求職者は右のいずれの場合でも処罰の対象とはならない

のであるから、この点においても論旨は法の誤解を前提とするものであつて採用で

きない。その余の論旨は量刑不当を主張するか、または名を憲法違反に藉りて徒ら

に原判決を非難するかに過ぎないから採用することができない。

また記録を調べても刑訴四一一条を適用すべきものとは認められない。

よつて同四〇八条により裁判官全員一致の意見で主文のとおり判決する。

昭和三二年六月四日

最高裁判所第三小法廷

裁判長裁判官 河 村 又 介

裁判官 島 保

裁判官 垂 水 克 己

裁判官 高 橋 潔

- 1 -

自由と民主主義を守るため、ウクライナ軍に支援を!